STK
PLAYFUL ART PROJECT
遊びごころのある自己表現が、よい人間関係を構築するために有用であるか実践している。
遊びには余白が必要であり、
遊びとは我を忘れて夢中になることである。
遊びという行為は、寄り道であったり、思ってもみなかったことを突然してみたり、意味のないことをしてみたりすること。そして、遊びは遊び自体が目的であり、自主的であること。
しかしながら、私たち大人が日常行う多くの活動は、目的があり、誰かの都合であり、期限やノルマがあり、成果を求められる。つまり、効率を求められるものであり、義務感に強いられてすることも多い。
つまり、大人には遊びが少ないのだ。
私は今、私たち大人にも、遊びが必要ではないだろうかと感じている。幼き頃は何も考えずにできた遊びを、もう一度してみたい。だから、大人になって、改めてどのように遊ぶか考えることーー遊び心の再生を試みている。
私が絵を描くのに使っているアルコールインクは、自分の思い通りにインクを動かしにくい。だから、最終的に何ができるかわからない遊びである。この遊びを行うことによって、自分の思いや感覚を、自分なりの豊かな表現として開花させ、さらに、その表現する行為によって、少しずつ溜め込んできた負の気持ちを発散している。
私は、このアート活動によって、心に余裕が生まれ、一人ひとりがポジティブな気持ちになり、遊びごころが再生されるのではないだろうかと考えながら実践している。
インクアートで選ぶ色や組み合わせは、その人なりの感性を表すものであり、それは、生きる力の基礎となる喜びや幸せを感じる行為である。色を選び表現することで、自己をとらえる感覚が研ぎ澄まされ、自分自身の遊びごころが育つ。そして、他者とアートを共有することによって、他者の心や感性を感じ取る力が養われる。これは思いやりや利他の気持ちが芽生え、よりよい人間関係の構築に影響を与え、さらには幸福度の向上(well-being)につながるのではないか。
私の研究テーマでもある「遊びごころのある自己表現」の実践。この実践を通して、私はいつも少しだけ相手との距離が縮まったように感じている。アートを通じて、お互いに利他的な気持ちを持って接し、共鳴を楽しむからだ。
人間関係とは、継続的に積み重ねていくものである。だからこそ、早くから人とのつながりを大事にする技術を習得する必要がある。
STK(jasmine & Matcha)
子どもの頃は絵を描くことが好きだったのに、大人になって、デザイン業を営むことになり、好きなように絵を描く機会を失ってしまいました。
デザイン業を長年営むかたわら、デザインとは何か?の答えを探すために、京都芸術大学大学院へ進学。芸術学修士(MFA)を取得後、社会の中における芸術の役割を学ぶために、東京藝術大学DOORを受講。2024年3月に修了しました。
2021年に乳がんを患い、2年半の闘病生活を送り、2024年に治療は終わりました。今は3ヶ月毎に再発していないか検査を行っています。私は今、死を身近に感じていることから、自分を癒すために絵を描きつつ、遊びごころを持って愛のある芸術活動を実践中です。
2024年6月12日~25日まで「Osaka Art & Design 2024」参加。大丸松坂屋百貨店梅田店。スカーフは完売。
お問い合わせはこちらから。
日々の活動は主にインスタに投稿しています。
一部の作品はオンラインで販売しています。
2024 Exhibition Theme
WE ARE...
好奇心に満ち溢れた出会い直し
「私たち」と言ったとき、人々はその境界線をどこで引いているのだろう。例えば、私たちが平和でありますようにと言った場合の私たちって、私と誰のこと?地球に住んでいる人間のこと?それとも動物も含める?植物や細菌やウィルス・・は?
誰しも自分ならではの境界線を持っていると思います。境界線を引くこと自体は、その人の自由なのだけど、そのなんだかんだで引いてしまった境界線を、飛び越える好奇心を私はアートを介して作り出したいと考えています。
私たちって言えなかった関係を言える関係性にしていく。
STKとして描く世界は、好奇心に満ち溢れた出会い直しができるきっかけと、その出会いを受け入れる余白。私の遊びごころを共有することで、生きる力の源となる喜びや幸せを感じてもらえるように、言葉にはできない気持ちをアートで表現し、関係性のケアにつなげます。
私たちの希望とする未来があると信じて。
生命の息吹
世界に響くあらゆるいのちの音。
躍動感あふれるタッチと色彩で、楽しくリズミカルな心臓の音を描きました。静寂と活発な鼓動のコントラスト、生命の力強さや尊さ、神秘性、喜び、希望、奇跡を感じられるように。
生命の多様性や美しさに対する理解が深まり、人と人との繋がりを育むきっかけとなることを願っています。
元となるもの
地球上で、共に呼吸する命。
人も植物も生きとし生けるものすべて細胞でできていて、生きるための環境を整えています。人間以外の自然や動物たちの細胞もまたそれぞれ生きようと進化し続けています。この作品は、原点である細胞をモチーフに、いろんな生命と一緒に生きていくために、互いにつながっていく様子を描きました。
恋する兆し
偶然の出会いから始まる淡い恋の物語。
淡いピンクやブルーの色彩で繊細な感情を表現しました。柔らかな光が二人を包み込むようなロマンチックな情景は、恋の始まりを予感させ、未来への希望に満ち溢れています。恋のドキドキ感や甘酸っぱい気持ちって、どんなときでも支えになります。